2010年6月30日水曜日

FAKE

現在、テレビ放映中のコマーシャルですが、


Takuya Kimura
CM.Image. for GATSBY


ちょっと、ちょっと、


Karl Lagarfeld

いくら何でも、やりすぎでは!?


キムタクこと、木村拓哉。
今はわかりませんが、雑誌やCM撮影で、スタイリストが用意した服を、彼が着用した場合は、すべて買い取りしなければならないそうです!
商品価値がなくなるくらい!○○く、なるからだと・・・・・。
これって、本当の話。

ファッション界の大御所、カール・ラガーフェルトと言えば、20年以上前上司に、六本木にあった伝説の会員制のお店「西の木」へ連れていっていただいた際に、偶然遭遇しました!ここは、挿花家の栗ちゃんこと栗崎昇氏のお店。カールとクリちゃんが大親友だというのは、当時のファッション業界では周知の事実。店内は、深く濃い個人的な趣味が漂う、他に較べようのない一種の魔界空間。店の様子をもう少し具体的にいうと、暗い80平米程の地下室に、最高級のアールデコ、アールヌーボーの吟味され尽くされた家具、ランプ、花器、置物に、ピカソのリトグラフやフジタのデッサンがあり、凡そその調度品は酒場のものではなく、コレクションクラス。何と言っても極め付けは、それ等の高級品を脇役に押しやってしまうのが栗ちゃんの「お花」でした。何処かで習った花とは懸け離れた、独創に満ち満ちた生け花の世界が店の中を被い、まるで店全体が巨きな花器と化していました。お店で働いている男性陣は、金子國義描くところの、ゲイ風美男子が勢揃い。その日はたしか、チャブラっていう、ブランデーのお茶割り!?をいただいた覚えが。とても私なんかでは飲めない高額なお酒。ご参考迄に、店名「西の木」は、栗を上下で分割したものです!さすが、ゲイの先駆者、ひと味もふた味も違います。彼に匹敵する華道家は、中川幸夫か川瀬敏郎位のものでしょうね。仮屋崎なにがしなど足下にもおよびません。

余談ではありますが、東京時代に、エルメスのHIRIS(イリス)という香水の発表会を、代官山で開催した際に、少しお手伝いした記憶が。わざわざ京都から青竹を取り寄せた、大がかりなインスタレーション。栗ちゃんの仕事ぶりを、目の前で体感することが出来た貴重なひと時でした。
  


                 

          栗崎 昇[Noboru Kurisaki]

写真の、おむすびのような顔をした、粋なファッションを身に纏った人が、栗ちゃん。

挿花家。1937年(昭和12年)6月3日、福岡県飯塚市生まれ。花が好きだった母の影響で、ものごころついたときからの花好き。中学生時代に松竹歌劇団にあこがれて上京したが警察に保護され帰郷。19歳で再び上京、花修業を始める。六本木で会員制サロン「西の木」を経営。自由で、魅惑に富んだ独自の世界が注目され、1969年、銀座「ギャラリー・サンモトヤマ」で初の個展。1970年にはパリのレストラン「マキシム」の店内飾花を手がけ、1974年にはエリザベス女王夫妻来日に際して英国大使館で開かれた晩餐・舞踏会の飾花を担当。1980年銀座博品館劇場にて辻村ジュサブロー公演「海神別荘」で舞台飾花を担当。1984年、京都を皮切りにパフォーマンス「飾花転身の法」を公演。1984年には、映画「利休」に出演。舞台美術のほか、大舞台での挿花パフォーマンスを行う一方、東京青山で花教室も主宰。

[著書]
「花たち」(文化出版局
「飾花」(文化出版局)
「醉花」(文化出版局)
「栗崎昇の花の教科書」(マガジンハウス)
など

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